TJAR選考会A

2008/07/06(日) Posted in 参加しました
行程日帰りトレイルラン
ルート菅の台[2:00]―4:41→[6:41]駒ケ岳―19→[6:59]宝剣山荘(5)
―1:44→[8:45]檜尾岳―1:40→[10:26]木曾殿山荘(2)
―0:58→[11:24]空木岳―2:53→[14:18]菅の台
距離約42.1km 12h18(内休7)
リンク去年のレポ
備考標高3000m近辺を走る山岳走。アルプス日和のいい天気


充実した山行でした。これが毎日ならいいのに!と思います(いやちょっときついや、毎日なら半分ぐらいでいいや)。2回目にしてこのルートに愛着を持ち始めています。

唐突ですが、中アの地質の話

中央アルプスは花崗岩の山で、地上に噴いた火山の山ではないんですね。もともとは地底深くで静かに固まったものが、今はこうして人を寄せないほどの高みにあると言うのは不思議です。ただ、花崗岩も出来た当時は、地表に出ないまでもそれなりの上昇をしてきているので、周辺のマグマの成分であったりもともとの基盤岩を取り込んだりしています。それが、コースを行きながら目に付く白い花崗岩の中の黒い斑です。これは暗色包有物と言って、花崗岩自体とは違った組成で、それだけ取り出して調査する人もいます。花崗岩は粒が粗く、ここらへん、岩自体も大きいので、余所見ばかりしているとぶつけて脛をけずられます。風化には弱くぼろぼろと崩れて「白州」になります。岩の表面に白州が乗ってるやつは、走っててうかつに踏むと滑っちゃいます。話はそれるけど、宮沢賢治の「楢ノ木大学士の野宿」という話に、岩頸*1が水成岩や深成岩を馬鹿にするという超マニアックなくだりがあるのですが、深成岩だって(地殻変動でだけど)ここまで上ってくれば立派なものですよね。

菅の台[2:00]―4:41→[6:41]駒ケ岳

今年はスタートが1時間早まって、午前2:00に開始。伊勢滝までは2時間ほど我慢の林道です。ライトを覆うと天の川が白いくらいにくっきり見えました。伊勢滝からはヤブの濃いトレイルで、3人で進みます。一度だけ迷ったけど、他は問題なく行けました(序盤に「こんなに脇の沢登っていいの?」て所は登っていい)。稜線に出ると緑の這松の上に空がとても青い。白い花崗岩も良いなあ。

駒ケ岳―19→[6:59]宝剣山荘(5)―1:44→[8:45]檜尾岳―1:40→[10:26]木曾殿山荘(2)

宝剣岳の鎖場で、久々に「足の下は空中」を味わい、一瞬背筋がぞむぞむしますが落ち着いて通過。人がいないと速いなー。ここからが山岳走の本番で、極楽平、濁沢大峰、残雪を越えて檜尾岳と稜線のアップダウンをてこてこ走ります。木曽駒ケ岳は信仰の山でお社がありますが、そこから空木に向かう稜線は、ほとんど人工物が見当たりません。甲斐駒ケ岳の黒戸尾根なんかだと、「一息つけば目の前に神仏」というほど像が溢れているのですが、ここは、山頂ですら、風雨で白くさらされた柱が一本立っているだけ。人が踏みしめることで出来た道を走り続けているのに人の姿は無く、静かな山が連なり、本当に今日は良い日です(といいつつ、去年と同じくMさんと一緒に走ってる)。檜尾岳から、熊沢岳、東川岳を越えて空木岳が見えます。空木、上るねー。ここに至って、やるねー。やられるねー。檜尾岳~熊沢岳は、宝剣ほどではないですが足場が悪くてコースタイムが縮めづらいです。

木曾殿山荘(2)―0:58→[11:24]空木岳―2:53→[14:18]菅の台

12時間を切るつもりは無かったんですが、ぎりぎりいけるんじゃないかってペースなんですよね。とりあえず上るしかない空木(標高差は276m)。鎖や岩を渡り、約一時間かかって到着。

この後、ぼーっとしてて巻き道に進んでしまいます。雪渓ばりばりで分岐まで戻って、ここのロスが惜しいところでした。教訓:疲労で心が弱った時に判断を誤らないこと。私は軽い脱水症状になっていて、Mさんに先に行って頂きます。今まで一緒に走ってくれていましたが、途中で写真撮ったり魚肉ソーセージ食べてたり靴下パタパタしてたり「前に人見えますねー」なんて見回してたり足場の悪いところでは余計に速かったりと、実はMさんはものっすごい余裕だったのでした。ここは12時間切りを目指して貰わねば…今年もありがとうございました。

どうしてここではいつも脱水になるんだろー、と考えると(去年もなった)、高所で涼しいから給水がおろそかになるようで、空気も乾燥してるはずだからもっと摂らないといけないんですね。スイーパーの加藤さんに追いつかれ、林道の駐車場に向かうところで黒い塊が登山道に駆け下りてきました。熊ー?!と恐る恐る進むと、大きな黒いかもしか。登山道に仁王立ち(的な感じ)。そこで加藤さんが「うおーっ!うおーっ!」と吼えて威嚇したら逃げて行ってくれました。教訓:あいつらに気合負けしたら駄目だ。菅の台12:18、岩瀬さんと先に着いていた選手の方数人が迎えてくださり、今回の選考会は予定前倒しでみんなゴールしました。めでたし、めでたし。

この後、こまくさの湯に入って簡単なミーティングなどをしたのですが割愛。マカニさんにはお疲れのところ、さらに帰りの運転を頑張って頂いて、いつかご恩返しせねば…と思っております。

*1:火山が噴く時の通り道が固まって、侵食に寄って地表に現れたもの。首みたいに円柱が突出してる山は岩頸かもと思って見ると楽しいです。